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憧れだった964RSレーシング
メンテナンスはもちろん修理やチューニングを含め、試行錯誤を繰り返し、自分好みの仕様に仕上げていく過程を日記として紹介!
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2021年8月8日
964RSの更なる軽量化を目指し、今回は一般的な鉛バッッテリーをリチウムバッテリーへ交換することにした。
現在装着しているバッテリーのサイズは、長さ205mm×幅175mm×高さ190mmとなり、重量は約13Kgもある。
そこで以前、アバルト595で使っていたことのあるアリアント X7Rに交換してみることにした。
このアリアント X7Rというモデルだが、サイズは長さ148mm×幅67mm×高さ133mm、重量はわずか約1.7Kgしかない。
これにターミナルやマウントキットをプラスしてもトータルで2Kgくらいにしかならないため、交換するだけで約11Kgもの軽量化となる。
アバルト595に使った時にも書いたのだが、リチウムバッテリーはデリケートな特性のため、従来の鉛バッテリーに比べると様々な制約がある。
例えば、外気温が5℃を下回るような環境下になると、バッッテリーを構成するセルの化学反応スピードが著しく低下し、セルスターターを回すのに十分な電圧が導き出せなくなる。
そのような場合は、セルスターターを回す前にヘッドライトやブレーキランプ、ウインカーランプを点灯させるなどの電気を使うことによって、活性化させる必要がある。
また電圧が8Vを下回ったり、充電電圧が14.6Vを超えたりすると、セル本体にダメージを受け、使用不能になる可能性がある。
そのため市販車にはまだまだ積極的に採用されていないのが現状だが、964RSも走ることだけに特化した使い方しかしておらず、充電環境や車両の保管状況が整っているため、問題はないだろうと判断し使ってみることにした。
さてその効果だが、それでなくともクイックだったステアリングレスポンスが、より一層クイックになり、慎重なステアリング操作を要求されるようになってしまった。
そのクイック感は連続するS字区間では有効に作用し、これまで以上にテンポ良く切り返しが決まるようになったので、まずはその動きに感動してしまった。
やはり軽いということは良いことだ(笑)
しかしその後の高速コーナー区間ではフロントの接地感が薄くなったように感じ、若干だがアンダーステア気味な動きが出るようになってしまった。
これもセッティングの変更によってなんとでもなる思うのだが、空力の乏しい964では、フロントが軽くなり過ぎると、このような挙動が出ることは仕方ないと思っている。
だがそれ以上にステアリングのクイック感が増したことの方が喜ばしいことだと思えるくらい、私好みのハンドリングになったので良しとしよう。
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アリアント X7R
イタリアのエルザ ソリューションズ社が生産しているリチウムバッテリー。
アリアントのホームページによると“レーシングコンストラクター・ダラーラの依頼に基づき開発した生粋のレーシングバッテリーで、モータースポーツでの使用はもちろん、スポーツ志向のお客様にもおすすめできる逸品”と記載さている。
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アリアント X7Rにターミナルとマウントキットを装着
このマウントは欧州車用のDIN規格バッテリーと入れ換えるためのキットである。
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バッテリーはフロントトランク内の前方左側に装着されるが、この位置で約11Kgの軽量化となるため、デメリットよりもメリットの方が大きい。
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